資金繰りに大きな影響を与えるものとして減価償却費や借入金元本返済額、納税額などが挙げられますが、資金繰りをスムーズに行うために手形割引を利用する方法があります。
では手形割引とは一体どういったものなのでしょうか。
ここでは手形割引と資金繰りとの関係性についてご紹介します。
手形割引について
手形は後日に定めた期限に支払いを約束する売掛債権の一種であり、企業間取引では多く利用されています。
通常の手形は決められた期日が来るまで現金化することは出来ませんが、手形割引であれば割引料を支払うことで期日前に現金化することが出来ます。
割引料は期日までの金利や手形の信用度、持ち込み人の信用度などから算出された割引率をもとに決定します。
ただしどの企業でも対応可能というわけではなく、金融機関からすれば手形を担保として手形の期日までお金を貸し付ける形になりますので支払能力があるかどうか審査が必要です。
また手形割引は金融機関から融資を受けるよりも断然速く現金化することが可能です。
金融機関から融資を受ける場合は手続きや審査に時間がかかるためある程度の期間が必要ですが、手形割引の場合は速ければ即日あるいは数日以内に現金化することができます。
手形割引と資金繰りとの関係性について
手形割引は割引料を支払う必要がありますが定められた期日よりも前に現金化することができるため、資金繰りの悪化を防ぐことができます。
手形によっては現金化するまでに数ヶ月かかることもあり、業績は好調でも資金が回らなくなる可能性があり黒字なのに倒産してしまう事態になりかねません。
また期日までの期間が長ければ長いほど割引料は高くなるため、会社にある現金を把握しておくことも重要です。
割引料を考慮する必要はありますが、いち早く現金化することができる手形割引は資金繰りをスムーズに行うためにとても便利なサービスなのです。